第4章 山粧う ~あの空き地で…~

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「ライム…ずいぶんと大きくなったなあ。  あのときのこと…覚えてるか?」 ライムは獅虎の横でゴロゴロと喉を鳴らしながら,ちらっとライムの顔を片目で見た。 「え?覚えてるのか?」 ライムは,獅虎の声が聞こえたのか聞こえなかったのか,またゴロゴロと喉を鳴らした。 「そういや,大樹や伊葉は元気にしてるかな…?」 隣に住んでいた「健」には,2年位前に合った。 健が二十歳になったから,飲みに行こうと誘われた。 大樹は,あのとき受験生だったから…今は大学生になってるかな… 伊葉には,あのとき以来会っていない。 今は…高校生くらいか? もう会っても,お互いにわからないかもな… 獅虎はそんなことを思っていた。
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