プロローグ

2/3
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
プロローグ(1) ――とあるところに4人家族が居ました。 とても幸せそうな、4人家族でした。 ある日、女の子とその妹は二人で寝ていました。 両親は話し合い中です。 彼女は何かに弾かれたように急に目を覚ましました。 眠れなくなった彼女は、起きるわけでもなく静かに眠るのを待っていました。 しかし、中々寝れません。 そんな彼女の耳に、両親の話し声が聞こえました。 (※離婚の話し合い中なので、ここで台詞を入れても可。) その内容は彼女にとってショックすぎる内容でした。 彼女は泣きました。 妹にバレない様に。 静かに。 声を押し殺して――。 次の日、彼女は決心しました。 良い子でいようと。 自分の出来が悪いから、両親は仲が悪いのだと。 彼女は努力しました。両親の前では良い子を演じました。 1人になっては泣きました。 妹はそんな彼女を心配しました。 しかし、彼女は大丈夫、と笑うだけでした。 彼女は誰にも頼りたくありませんでした。 心配を掛けたくなかったのです。 彼女は自分を押し殺していました。 そして、どんどん自分と云うものが分からなくなりました。 (彼女の部屋には沢山の文房具があります。) 彼女の足元にはハサミやカッターが落ちていました。 何故か分かりません。彼女にはそれがたいそう綺麗なものに見えました。 すると彼女は徐にそれを手に取り、首に当てました。 ――限界でした。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!