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プロローグ(1)
――とあるところに4人家族が居ました。
とても幸せそうな、4人家族でした。
ある日、女の子とその妹は二人で寝ていました。
両親は話し合い中です。
彼女は何かに弾かれたように急に目を覚ましました。
眠れなくなった彼女は、起きるわけでもなく静かに眠るのを待っていました。
しかし、中々寝れません。
そんな彼女の耳に、両親の話し声が聞こえました。
(※離婚の話し合い中なので、ここで台詞を入れても可。)
その内容は彼女にとってショックすぎる内容でした。
彼女は泣きました。
妹にバレない様に。
静かに。
声を押し殺して――。
次の日、彼女は決心しました。
良い子でいようと。
自分の出来が悪いから、両親は仲が悪いのだと。
彼女は努力しました。両親の前では良い子を演じました。
1人になっては泣きました。
妹はそんな彼女を心配しました。
しかし、彼女は大丈夫、と笑うだけでした。
彼女は誰にも頼りたくありませんでした。
心配を掛けたくなかったのです。
彼女は自分を押し殺していました。
そして、どんどん自分と云うものが分からなくなりました。
(彼女の部屋には沢山の文房具があります。)
彼女の足元にはハサミやカッターが落ちていました。
何故か分かりません。彼女にはそれがたいそう綺麗なものに見えました。
すると彼女は徐にそれを手に取り、首に当てました。
――限界でした。
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