2人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
多重猫の断り
「シュレディンガーの猫」
猫を、箱に閉じ込める。
働けば致死性の毒を放つ、装置と共に。
箱の蓋を閉めてから1時間後に蓋を開けて観測したとき、猫が生きている確率は50%、死んでいる確率も50%。
蓋を開けるまで、箱の中の猫は、生きている状態と死んでいる状態が1:1で重なりあっている。
ことに、なる。
我々は、生きている猫と死んでいる猫、この二つを認識できるが、二つが重なりあった状態を、認識することはない。
いくら適切で確実な実験だったとしても、観測して得られた実験結果は既に出た結果であり、本当に知りたい「重なりあった状態」ではない。
そのため、実験結果そのものには意味がなく、求める答えは得られない。
ここに、答えなんか、無い。
最初のコメントを投稿しよう!