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「ええ、ご主人様は糖尿病を
患ってますがなかなか屋敷から
外に出ませんので医師も
屋敷に往診して頂いてます。」
私は手帳を取りだし
メモを取った。
ふうん……糖尿病ね。
「私は該氏の日本に住む方の
遠い親戚なので一緒に住んで
お世話をさせて頂いてます」
日本に住む該氏の遠い親戚?
該氏は台湾人だものね……。
「所で該氏は糖尿病と
今、聞きましたが
最後に薬を飲まれたのは
何時ですか? 」
「ああ、そうでした!
申し訳ありません。確認を
ウッカリ忘れていました……」
……カシャン……
「何ですか? 今の音は……」
本乃さんも
「何か音がしましたね」
そういえば助手の依夜が
戻って来ないわ……。
「ご主人様の
弟である黄園かも知れません」
確か、該氏の弟の所に
依代が向かった筈。
「今、助手の依代が
該・刻刃氏の弟さんの
部屋に向かった筈
なのですが? 」
「筑紫さんは助手をお連れで
この屋敷にいらしたのですね? 」
「ええ。
助手の依代の戻りが……遅いです」
「様子を見てきます。
少々お待ち下さいね」
と本乃さんは私を残して
出て行った。
私はベッドで眠る該・刻刃氏の
顔を覗き込んだ。
さっき、本乃さんが
スポイトで薬を飲ませてたいた
から顔色は良くなってきたわね。
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