第3章

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「昨日はすいませんでした」 ぺこりと頭を下げた彼女に 全力で手をブンブン振る 「アハハハ謝らないでください」 悪いのは、 強制的に誘ったあいつらだから バレーのことも 大変ご迷惑おかけしました。 「あの、その…坊ちゃんよろしくお願いします!」 「…へ?」 坊ちゃん、…あぁ翔のことか。 彼女はほんのりと頬を赤らめさせ 一人の女の子になっていた いきなりすぎて びっくりしたけど なるほど。 坊ちゃん、あんた幸せ者だね 「私は幼い頃から彼を見てきましたが、あんな楽しそうに笑う坊ちゃんは初めてです」 だから、と続ける彼女に 声を重ねる 「フフッあたしに任せて」 「俺」じゃなくて「あたし」 背中から戸惑う彼女を感じ あたしは重い荷物を手にした
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