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「オムツ交換に手間取ってね。手足が簡単に折れるんじゃないかと気が気じゃなかった」
情けない言い訳を聞いて彼女は笑顔を浮かべた。
「慣れるまでやればいいさ。機会は幾らでもあるからな」
荷物を持てと言われ娘と交換した。やはり母親が良いらしく、すっかりご機嫌になる。
――慣れるものか? ま、やるだけやってみよう。
「じゃあ帰るとするか」
「車まで荷物を持ってきたらそれで良いぞ」
「と、言うと?」
その後に何か予定があったろうかと首を傾げる。そんな態度に対して、彼女は冷たくいい放った。
「家まで二時間もあれば着くだろ、走るんだよ」
――いやはや手厳しい。だが愛情からの言葉だと受け取ろう。
「着替えを用意して待っていてくれ」
誰のためでもない自分のためだと、ダイエットを今から始めることに素直に同意した。明日に伸ばして成功した試しは少なかろう。
「二時間を越えたら追加で走らせる、遅れるんじゃないよ」
グロックばりの無茶を後からつけてくる、久し振りにしてやられた島であった。
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