第七章 キスマヨ要塞戦

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◇  要塞通信室に幹部が集う。マケンガ大佐にも列席してもらうことにした、彼は協力者だ。  ヘリで要塞に入ってきたロマノフスキー大佐を最後に軍議が始まる。 「俺の為にすまない。皆に感謝する」  起立して頭を下げた。レティシア以外の参加者もまた起立して敬礼する。事情に詳しいがバラバラの認識なのを、一度並列化するために各位が報告を行う。 「戦闘部隊は円滑な戦闘を継続可能です」  概要のみで多くを省いてマリー少佐がまとめる。詳細は後に必要になってからと。 「キスマヨに迎えの船が向かっています」 「マルカは保護を約束してくれてますよ、ボスが望むならずっと居ても構わないと」  クァトロ側の報告を終わらせレティシアに目をやる。彼女は彼女でラズロウに目で命じる。 「フェデグディ中将、並びに今回の首謀者幹部、軍の高級将校、実行犯は既に全員が死亡。ルワンダ兵の半数が死傷。構成員のうち下部組織の殆どが死傷。直下のファミリーが一部負傷。全く問題ない」  手駒が減っただけだ、渇いた認識を告げた。報復を既に終えているあたり、流石と言える。
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