1657人が本棚に入れています
本棚に追加
マケンガ大佐の目をじっと見る。嘘や偽りを語るようなものではない、浮わついた理想だけを追うわけでもない。
「苦労に見あわない結果ばかりで落胆するなよ。俺の参謀に列ねる、以後は適切な助言を行え」
「ありがとうございます」
ここに来て部員が増えた、それも大佐が。だが参謀なのでロマノフスキー大佐のラインには入らなかった。
「ルワンダに移るまでは戦争状態だぞマリー少佐。エーン少佐、ンダガグ族に水路警護を要請しろ」
「はい、閣下」
「重傷者をマルカの病院に、応援の医者とベッドの確保だ。サルミエ大尉、手配を」
「お任せください」
レティシアに向き直りルワンダ兵の扱いを尋ねる。
「ルワンダ軍のことは?」
「んなこた事後で構わないよ、死んでも気にするな、大統領も本人等も承知だ」
「そうか」
エスコーラについては島が口だしすべきことではない。残るは海上警備行動についてだ。
「こうまで派手にやらかしたんだ、今ごろ俺は国際指名手配犯だろうな」
種類はともかくとして、確かにあちこちの情報機関にA級の危険人物として名前が上がっていた。
最初のコメントを投稿しよう!