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少尉の命令で千からの部隊が動く、異様な光景だがそれでも彼は何も言わない。
――少尉か。俺が任じたものを後生大事に抱えているわけだ、その気持ちにも報いてやらねばな。
「トゥツァ少尉、こちらへ」
「はっ!」
指揮を中断して島の前で胸を張る。前に見たときより随分と立派になったような感じを受ける。
「俺のような根無し草の承認ですまん。トゥ・トゥ・ツァ少尉のこれまでの功績を以って、貴官を少佐に任命する」
「謹んで拝命致します!」
エーン少佐が自身の分の予備で持っていた記章を彼に付けてやった。
「指揮を中断させて悪かった、戻れ」
「ウィ モン・ジェネラル!」
その場で二時間程待機しているとマリー少佐の部隊が到着した。遅れてエスコーラも合流する。船団をオリヴィエラとメルドゥスに預けると、一団は五号公道を粛々と北上した。一日の距離を進んだところで待っていたのは軍隊、だがそれはブカブマイマイだった。武装民兵団だ。少佐が進み出てくる。
「シサンボ少佐であります、閣下!」
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