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「そろそろお暇しようか」
東へ移動を命じようとすると通信が入る。それは早口のポルトガル語だった。
「キャンプ北の不明集団、手を貸して欲しい」
レティシアが無線を手にした、ポルトガル語がここで聞けるとは思ってもいなかったが。
「あんたは誰だ」
「当キャンプの団長、ドス・モラエス中将。突然で混乱している、援護を」
一旦無線をオフにして隣に座って居る島に問いかける。
「で、どうするよ?」
「俺が犯人だからな、頼まれたなら戦うさ」
「そうか」再度無線をオンにする「こちらはキャトルエトワールだ、要請を受諾する。高いツケだよ覚えときな!」
ほらよ、レティシアが無線を軽く放ってくる。それを笑顔で受け取った。
「司令官イーリヤだ、これより全軍で国連軍を援護する、戦闘再開!」
座って控えていた部隊が銃を構えて整列する。北側から時計回りでンクンダ軍の側面を衝く。正面に熱中していたせいでもろに腹をえぐられる。
「火力を集中、距離をとれ!」
支援に徹することで味方の被害を極力抑えようとする、巻き込まれた国連軍が貧乏くじを引かされた。
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