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「三国国境線か。それは広域武装集団を相手にすると?」
手を焼いている奴等が居る、国軍では対応が追いつかなかった。
「自分を受け入れて貰えた恩返しを結果で示すつもりです」
「奥方、確かに良い買い物だよ。イーリヤ少将の亡命を受け入れる、これは大統領宣言だ。亡命客として少将をルワンダ国防軍司令官に連ねる、国軍への指揮権も付与しよう。詳細は後にだ」
「サー、ミスタプレジデント、サー!」
敬礼し言を受け入れる。客将、古代中国の時分よりあった待遇。国は好意で厄介者を受け入れたりはしない、そこには必ず打算が存在する、存在すべきだ。
島とその一団を受け入れるのは、彼らを利用してより面倒な何かを排除するため。汚くも何も無い、それが政治と言うモノだ。
――俺は一体何処に向かっているんだろうか。だが今の今まで決断を後悔したことはない、これからもだ。
「レティア、ロマノフスキー、ついて来い」
「地獄の果てでも喜んで」
「嫌だって言ってもそうするさ」
島の背を追って二人が歩む、それをラズロウが見詰める。支え甲斐がある夫婦だ、彼は珍しく朗らかな笑みを浮かべた。
――レジオネール戦記・煽動編 完結――
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