第二章 仲間の絆

11/19
前へ
/174ページ
次へ
◇  ルワンダの地に降り立つ。すると待っていたかのように連絡が入る。 「ロマノフスキーだ」 「あたしだよ。今ルワンダについた」 「うむ。アメリカとニカラグアだが、現在折衝中だ。マリーらがマルカに入った」 「そうか、ちょっと待て」  ゴメスにも連絡が入り、同時に隣で情報が行き交う。 「ドン、コンソルテはソマリア軍捕虜になりました。声明を出したのはフェデグディ中将です」 「捕虜だ? わかった。おいギカラン、うちの奴は捕虜になったらしいぞ、フェデグディ中将が犯人だ」 「ほぅ、こいつは妙な話だ。だが下手人が名乗り出てくれたお陰でやりやすくなる。待てこちらにも連絡が――」  慌ただしく情報の三角貿易が行われる。二人とその他の形で。 「アメリカとニカラグアは少将を助けるために表だって動けないそうだ」  国連で無関係を再三主張している最中なので、助力は困難と回答があった。 「はっ、使うだけ使って最後はポイ捨てかい!」 「ん……レバノンは近く大統領選挙があり、外国に干渉するのを禁じられたそうだ」  パラグアイでは大統領夫人が肩を怒らせて、助けなど言語道断だと息巻いている。
/174ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1657人が本棚に入れています
本棚に追加