第二章 仲間の絆

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 口には出さなかったがR4も今や無関係の島に積極的に手を貸すのは、取締役会議で否決されてしまった。 「よーく解った。どいつもこいつも借りは作っても返す気がないってね。あたしゃ世界を敵に回しても奴を取り戻すよ!」 「俺もだ。そう誓ったからな」 「ならソマリアと戦争だ! シャティガドゥドとやらはどうなんだ」 「彼は友人だ、マルカを上げて支援を約束してくれた」 「向こうで落ち合おう」 「おう、国家の主権など糞喰らえ!」  電話を終えてゴメスが命令を待つ。ブラジルに繋げと言うとすぐに手にしていた携帯を差し出す。 「ドン、ラズロウです」 「よく聞けラズロウ、エスコーラはこれより戦争状態に入る。お前が総指揮を執れ」 「シ」 「敵はソマリアのブラヴァ、彼奴を奪い返す。あたしのモノに手を出したのを後悔させてやりな!」 「仰せの通りに、ミ ドン・レイナ・ブラジリア!」  彼女の下についてから、そう呼んだのは二回目であった。ブラジル女王閣下。世界に勢力を拡げ、いよいよ正念場を迎えることになる。
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