第三章 自由区域マルカ

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 数秒目を閉じた後に次の番号を押す、そちらも簡単に繋がった。 「マリー少佐だ」 「コロラドです。報告が七つありまさぁ」 「なんだ」  ――溜め込み過ぎは良くないぞ。 「スーダンからソマリアにムジャヒディンが十人乗り込んでる、内戦前の話で。マケンガ大佐もソマリア入りを」 「閣下はそれを?」 「知っています」  ――俺が知っておくべき内容になったわけだ。 「続けろ」 「アルシャバブ内のタカ派がそれを使うとの噂が。マルカに外国人が多数入ってきているのがバレてます、ついでにアメリカやニカラグアが非協力的ってのも」 「そんなことまで! 耳が早い奴等だ」  ――リアルタイムで情報を流してる奴がいるぞ。 「ボスはブラヴァ空港で警備職員に連れられていったそうで、争った形跡は無いです。内陸に向かうと耳にしたやつが」 「解った、エーン少佐がそちらに居る。急報はまわしてやるんだ」 「ヴァヤ」  マリーは直ぐ様ハラウィ少佐に連絡をつける。空港職員が島を拉致したと、内陸に向かった話もつけ加えた。
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