第五章 死の囁きは永遠に

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 非番で街に出てきてきた兵士を拉致し、筆舌に尽くしがたい恐怖と苦痛を与えると、ついに島の居所が確定した。夜は明けて強い陽射しが照り付けてくる。 「ラズロウ!」 「シ ドン・レイナ」  彼にのみ許された呼称で誇らしげに応じる。いよいよ最後の命令が下る。 「情報は揃った、やるぞ」  クァトロという駒は揃わなかったが、遅参の輩を待つほど優しくはない。状況もそれを許しはしない。 「お任せ下さい。必ずご希望を叶えます」  もう失敗することが出来ない、それだけに成功を断言する。ギャングスターが軍とどれだけ対抗できるか、正面からの戦いなどやったことがなかった。 「あたしも出る。基地の守りを突破したら乗り込む」 「露払いはラズロウめが」  異論を挟みはしない、彼女がやりたいならばそうさせるのが役目なのだ。言われずとも危険は百も承知である、エスコーラの格を上げる一戦だと受け止めた。  振り返り居並ぶ幹部に告げる。 「エスコーラの軽重をかけた戦いだ、敵対者に真の恐れを与えろ!」 「シ!」
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