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「どこだ」
「一階の反対側角部屋と、三階の南側」
――二ヶ所に隔離したか?
「人種は解るか」
「ノー」
「何か特徴を」
「一階のは若い二人、三階のは年寄り」
――一階のだ!
「見張りや警備体制は」
「部屋の外に最近は二人居る」
「最近?」
「普段は一人だったが、軍事教官が来てから二人になった」
「他に何かあるか」
「ベレンダシマとかいう商人が一組滞在している」
――ベレンダシマ? ……ブレンドシマ、フレンド島か!
「何人だ」
「四人」
「どこに居る」
「三つ隣の部屋に」
「よし御苦労だ」そこで言葉を区切り、スペイン語で「処分しろ」命じると、銃剣で素早く五人を刺殺してしまう。
戦闘要員は外に出て戦っているのだろう、廊下には見張りが居ない。
「三つ隣の部屋だ」
素早く場所を移り気配を探る。息を殺しているが誰かが居るのがわかった。コンコンコンコン、四回ノックして「クァトロ」呼び掛けると「エーン」言葉が返る。
――少佐のグループだ!
「ブッフバルト」
扉の先に聞こえる程度に抑えた声量で反応すると、ゆっくり扉が開かれた。
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