【side・千】

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しかしいくら待っても衝撃と痛みはやってこない。 恐る恐る目を開けると、ハジメはさっきと同じまま目の前にいた。 そして微笑を浮かべると俺が寄りかかっているベッドへ手をついた。 いわゆる『壁ドン』ならぬ『ベッドドン』状態だ。 意外と綺麗な顔をしていたうえ、思春期女子特有の『ワルい男子に憧れる』という萌ポイントを持っていたコイツは当時女子に人気があった。 その顔の良さは今も健在。 短髪がよく似合う程よく日焼けした顔に髭。しかも昔ヤンチャしてました的な少し危険な雰囲気まで持ち合わせるイケメン。 そんな男に『ベッドドン』されたら女子はキュン死するだろう。 『好きにして』と瞳を閉じその時を待つばかりかもしれない。
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