一から千まで

【side・千】

「なっ……」

「先にキスしたのはお前じゃねーか！」

同じ言葉を繰り返すとヤツの顔がみる間に赤くなっていった。

「彼女いないっていってたけど、酔って寝てる男にキスするほど飢えてたのかよ。バカじゃねーの？」

俺の言葉にハジメは顔を一瞬歪めたが、すぐに怒っているような顔で真っ直ぐ俺を見てきた。

すると次の瞬間何が起こったのか……。

気付くと受け身をとる間もなく床に倒され、胸ぐらを掴まれていた。