【side・一】

5/21
前へ
/63ページ
次へ
覚えたてのタバコをふかしながら歩いていると行く先に千寛の姿があった。 それを無視し無言で脇を通り抜けるると、直ぐに後ろから肩をグッと掴まれた。 睨み付けるように振り向くと、千寛は俺の口元からタバコを取り上げると地面に落とし靴で踏みつけた。 「テメー何すんだよっ!」 凄みをきかし睨み付けそれに伴う行動にでた。しかし千寛は振り上げた俺の拳を意図も簡単に避けた。 後で知ったことだったが、千寛は小学生の時から合気道を習っていたとかで自然と身体が反応したらしい。 しかしそんな事知らない俺はよけられた恥ずかしさと悔しさからもう睨み付けると、もう一度殴りかかっていった。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

160人が本棚に入れています
本棚に追加