st.1

1/3
前へ
/45ページ
次へ

st.1

ばたん・・・ シキは家に帰るなり、無言のままベッドに倒れ込んだ。 仕事が多忙な時期となり、かれこれ34時間ほど働きづめで合間に仮眠しかとれていなかったのだ。 年とったな・・・ 心の中で呟き、一瞬で意識を手放した。 明日は唯一の楽しみのジムの日。 この休みをとる為に働いた。 シキは強力な睡魔に叩きのめされ、次に目を覚ました時、ぐるぐると天井が回っていた。 酷い吐き気と悪寒がし、頭痛もする。 風邪・・・か? まったく体が言うことがきかず、まるで意識と体が切り離されたような気分だった。 ジム・・・いかなきゃ 時間は分からなかったが、焦る気持ちが余計に体を鈍らせ、動けなくなった。 「ハンさん・・・・。」 ごめんなさい そうか細く声をだすと、強制的に再び意識は切られた。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

75人が本棚に入れています
本棚に追加