湖畔に今日も日が昇る

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…腫れてるな…むくみもあるかな… 八月十二日 天気快晴。 朝から、僕とケンイチさんとダイゴさんの顔を見て、みんな笑う。 三人とも、綺麗に腫れ上がっている…。 午前中、またパトカーが来た。 昨夜の事かと思い、僕とケンイチさん、ダイゴさんは食堂に隠れる。 しかし、戻ってきた社長の言葉からは、最近出没する連続窃盗団の話がでる。 ほっとする、僕ら三人。 午後は、またあの奥さまの別荘に配達。 黒服の人も、サングラス越しにだが、顔の腫れが見える。 僕と黒服は、笑顔で挨拶し、そして何事もなく 店に戻る。 店では、あかりさんが相変わらず、背後霊のように僕を見ている。 かまわず、猫の様子うかがいと、倉庫整理をする僕。 何事もなく過ぎた、一日だった。 サトラレは、めぐさんの気持ちに気付かずに、困惑している…。 みやは、相変わらず めぐさんに迫っている…。 ぐしけんは、コーナーを攻めることに快感を覚えたらしい…。 ちばは、イチコさんへのラブレターを考えているそうだ…。 さちこさんは、相変わらずボケーっとしている。 あかりさんは、相変わらずはきはきしている。 めぐさんは、相変わらずキャピキャピしている。 みいこさんは、相変わらずこまごましている。 イチコさんは、今夜も猫の様子を見に来るのだろう…。 僕は、今夜も酒を飲むのだろう。 この、みんなと、この夏限りのつきあいの中で。 楽しい日々を、くれた仲間たち。 僕を癒して、くれた日々。 幸せな時は、思うよりも長い時間だけど、過ぎさってしまうと、短い一瞬。 なにもかもを 捨てても守りたいと、思える人と出会う日まで、 僕にとっては、この日々が この唯一の、綺麗な日々が、大切な想い出。 …明日も、みんなと働ける…そう思える日々が…
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