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いつの間にか 魔女も夢を見ていました
それは 500年も前のことでした
half a millennium という膨大な時間は
さすがの魔女にも
忘却という魔法をかけてしまったのです
half a millennium ago
遠い遠いかすかな記憶が夢にまみえ
昔住んでいた小さな小さな小屋が
燃えさかっている中で
ぼやけたシルエットがひとつ
その影だけの人は
なぜだかいつも見ている鏡と同じ声
彼女はいつもの質問を
鏡よ鏡 鏡さん
世界で一番美しいのは誰?
夢はそこで しり切れとんぼ
ハッと目覚めた彼女は
その続きに
何か大切な ほんとうに大切なできごとが眠っているようで
も一度夢が見たいと
幼き子どものように
ただただ泣きわめくのでした
鏡は魔女の叫びを聴きつけて
優しく声をかけてやりました
どうしたのですか?
ほら いつものように私に質問をしてごらんなさい
魔女は溢れる涙をぬぐいとり
かすれたか細い声でやっとこさ言いました
鏡よ鏡 鏡さん
世界で 一番… 美しいのは… だ… れ?
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