過去の悲劇の紙芝居

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過去の悲劇の紙芝居

おっと詩の朗読中すまんねえ ここで楽しい楽しい紙芝居の始まり始まり~ って 今日はあいにく悲しいのしか用意してこなかったぜ 失敬失敬 さあさあ集まった集まった 世にも奇妙な悲劇の物語 ある魔女と少年の悲しき恋物語の始まり始まり~ あるところに 小さな小さな魔法の国があって その魔法の国の中の片隅に 小さな小さな家があり その家の中で 小さな小さな魔女が のんびり静かに暮らしていたんでさ その魔女は いつも魔法を人びとの治療や 恋のおまじないや豊作祈願のためにつかっていた いい魔女だったんでさ この魔女は普通の人間とも仲が良く とくに年ごろだったんさね~ ある少年と恋に落ちていたんだと ところがあるとき 悪い魔女が隣国の町に出て 人びとを呪いにかけたり いたずらをして驚かしたり いろんな悪さをするようになって 困り果てた町の人たちが ときの王様に相談したという そしたらこの王様ってのが その悪い魔女たちよりも悪い 悪党の中の悪党でよ 魔女たちの住む魔法の国へ 王国の兵士総動員で攻めていった ってハナシ ちょうどそのときは 世間では魔女狩りなどという シュウダンヒステリックってえの? そんな恐ろしいもんが行われていた時代でさ 王様も流行りに乗って魔女狩りだなんだとわめきたて なんの罪もない善い魔女や 子どもの魔女まで皆殺ししたんだと あ~恐ろしいハナシさね~
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