茶色い愛のカタマリ

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今日は記念日としてカクテルを頂いてもおかしくない日だけど、17回の中には 『大学でレポートが誉められた』とか 『教育談義でガリバー先輩を言い負かした』とか 何だかビミョーなものも多々含まれていて、そういう時は嬉しいけどくすぐったいような気持ちになる。 だけど、シンタくんはいつだって真剣に私のためにカクテルを作ってくれた。 「いただきまーす」 今回のカクテルは琥珀色のショートグラスだった。 飾りも何もないシンプルなカクテル。 こういう大人っぽく見えるものが私の最近の好みだってことをちゃんと分かってくれている。 「今までのやつより度数がきついから少しずつ飲めよ?無理なら残してもいいから」 「残すわけないじゃん! 大丈夫だよ、これくらい一気に飲めるってば。 私、お酒強いもん」 「ちーなーみー?!」 調子に乗りすぎた私は、シンタくんに正面から思いっきり睨まれて慌てて首を竦めた。 「ごめんなさい……」
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