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一人取り残された店内で、ははっ、と、こぼれたのは失笑だった。
馬鹿みたいに中途半端な姿勢で立っていた俺。ドサリと脱力気味に椅子に倒れこむ。
ホント、俺って何やってんだろう……彼女の悲痛な叫び。
” 菅沼さんは、私とどうしたいんですか? ”
それはまっすぐに俺の胸に刺さった棘。
俺は彼女と……きついな……
少しだけガードを緩めてくれた感じた分余計にそう感じた……
” 私が誰と付き合おうと、誰を好きになろうと、俺には関係ない、 ”
……もっともだな…
俺は彼女にとって、何の意味もない……
わかってる、ちゃんとわかってるさっ、でもこのどうにもならない気持ちは、いったいどうしたらいいのだろうか……
店を出て、一人歩く夜道。俺は途方に暮れていた。
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