【1章】生徒会

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「ご、ごめん!大丈夫??」 上から声がする。 …さっきぶつかったのは人だったのだろうか。それに高いけど男の声。 虹子奈は恐る恐る顔を上げる。 そこには背の高い自分より10cm高そうな白髪の少年がいた。 「あ…はい、大丈夫です。」 「そう…良かった。」 少年はニコッと笑う。 「君、見たことないけど1年生?」 少年は虹子奈をじーっと見る。 よく見てみればこの少年は自分と同じ虹蓮高校の制服を着ている。 そしてその制服の上には青のチェック柄のケープを羽織っている。 しかし周りにも、虹蓮高校の生徒が少々いるがケープを羽織っている人は誰もいない。防寒着なのだろうか…。 春だけど…。 「は、はい!そうです!」 「そっか。 入学式、あともう少しで始まるよ。 僕も遅れそうだから、一緒に走って行こうか。」 入学式に…?ということはこの人も1年生なのだろうか。 しかしそれだったら「見たことないけど」というような言葉は言わないはず。 おかしな人だなぁ…。白髪だし…。 まぁとりあえず入学式に遅れそうだから走って行くとしますか…。 「はい!」 虹子奈は立ち上がり、白髪の少年と一緒に走り出した。 (ははっ…いい子見つけた…。) 白髪の少年はクスッと笑った。
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