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「…以上でこの公式の説明は終わりだ。問3を黒板に出て解いてくれ。誰が良いかな~?じゃあ…」
バシッ!
「っいってぇ~!!」
「居眠りしてるやつにやってもらおうか?相楽洋介(さがらようすけ)君」
教室内に笑い声が広がる。
いつもの教室、いつもの風景。
俺の頭を教科書で叩いたこの新米教師は俺の従兄弟で担任教師の伊勢谷章吾(いせやしょうご)。
実家から遠いこの高校に通うために居候させてもらってる。
「はいはい静かに~!相楽!はやく書いてこい!問3だ。」
「うーっす!」
楽しそうなクラスメイト。
でも俺は心から楽しめないでいる。
今日はどうやって時間をつぶそうか?何時に帰れば章吾兄は寝てるだろうか?
そればかりが気になる。
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