第1章

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俺の目つきも、それまで以上につり上がって行く。 血みどろの惨劇が始まった。 俺の頭を容赦なく鉄パイプやバットが襲う。 俺の拳は容赦なく、男たちの目や鼻を殴り飛ばす。 狂ったように欲情した顔で俺に殴りかかってくる男たち。 同じく狂ったように、男たちを殴り飛ばす俺。 悲鳴が上がる。 男たちが猛り狂い、俺に襲いかかる。 俺は全身血まみれ状態で、容赦なく男たちの急所を攻撃する。 何時間も続いたと思われる惨劇が、一つの悲鳴で変化する。 男の悲鳴が上がった…。 俺の周囲を取り囲む連中は、その悲鳴に気づかず俺を襲い続ける。 また、別の男の悲鳴が上がった。 そして三人目の、男の悲鳴…。 周囲の男たちが、動揺して声の方に目を向ける。 俺にも、その光景が目にとびこんで来た。 女性が血まみれの男の腕を握っている。 手首を捕まれたその腕は、肩の先に胴体があり、首がついていた。 そして胴体から下の、下半身は、見えなかった…。 血が流れでているわけではない。 何か見えない箱にでも収まったかのように、男の腰あたりが見えかくれしている。
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