猛然と下される制裁

33/39
1482人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
  真っ暗な絶望が、 自分の眼球の裏側に バシャリと ぶちまけられた気がした。 誰の手によってって、 そんなのTAKUMIに決まってる。 君原さんは驚いた顔をして、 座り込んだまま 口を押さえて俯いているけど。 その顔がたった今まで、 TAKUMIのお腹の下に 埋められていたのを、あたしは見た。 「……あー。もう、そんな時間」 鬱陶しそうに、 TAKUMIは紫煙を吐き出して 天井を仰ぐ。 そうしながら、 煙草を持っていない方の手で 君原さんを遠ざけた。 煙草を咥え、 両手で股間のファスナーを上げて、 TAKUMIは何事もなかったかのように ベルトを締め始める。 .
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!