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ことも、この小説によって伝わって頂けたらと願っている。僕の経験や知識、考えによって、一人でも多くの人に理解や共感性を抱いて頂けるのであれば、これほど嬉しいことはない。そして、もうひとつこの小説は一人でも多くの人に読んで頂きたいと思っているが、普通の一般人に加え、僕と同じ経験したいわゆる前科者の方々にも読んで頂けたらと思っている。残念なことに、一度刑務所に服役した人が再度犯罪を犯し刑務所へ戻ってしまう確率は40%~60%と、高確率である。刑務所内では様々な再犯防止対策が取られているが、その中の1つの対策として「不正連絡」いわゆる受刑者同士による連絡先の交換などを絶対的に禁止している。その理由は簡単な話、受刑者同士の社会復帰後の交流によって、再犯を犯したり、巻き込まれ事件などが絶えないからである。しかし、こんなこと禁止する以前に普通に考えれば当たり前で分かることであると思うが、そんな簡単な規則さえ守れず、何も考えず平気で連絡先を交換しようとする輩があちこちにいた。僕の何人にも、連絡先を聞かれたり、必要ないのに教えられたりした。中には「出所後、一緒に仕事をしよう」などと言う、言い方は悪いがとんでもないアホもいた。当然、教えるつもりもなかったが、中にはしつこい人や共同室などで生活をしていると、いかにも教えないとイジメの対象になりかねないような状況にもされてしまうこともあるので、そんな時は、嘘や適当な住所を教え、逆に教えられた住所などは全て消したり捨てたりした。大体、普通に考えて犯罪者同士で交流を持ったり、仕事をする事に何のメリットがあるのか。そして、どんな事情や理由があろうと犯罪を犯し、刑務所に来るような人を簡単に信用したり一緒に仕事するはずがない。もし、今現在、若しくは近日に出所し、これからこのような輩と交流を持とうなどと思っている人がいるならば、もう一度よく考えて欲しいとも願っている。自分は今、どういう立場なのか、何の為に辛い刑務所生活を乗り越えて社会復帰したのか、何のメリットがあるのか、社会で待っててくれた家族や友人などはどう思ってしまうのかと言うことを。偉そうなことは言えないが、この気持ちが一人でも多くの方々へ伝わることも心より願っている。
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