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それなのに、部長はまた密着取材をやると言い始めた。
馬鹿じゃないの?
馬鹿じゃないの?
「いや、馬鹿っすよ、馬鹿!!」
「…………誰が?」
部長の目がキラリと光り、目からビームでも出しそうな勢いで俺を睨み付けている。
「っぃ、いや?じ、自分っす、自分!!」
「あぁ。それはもう、分かってる」
「分かっ……は、はは……そっすよね~?」
いやいや、待てい!!
なんで部長にまでこんな扱いされなきゃならんの!?
おかしい。
俺、こんなキャラじゃないでしょーよ?
ちょっとチャラくてひょうきん者で、皆がお友達になりたくなるようなキャラっしょ?
なんでこんな扱いなんだよーーーーーー!!
「…………百面相だな、カンベ」
呆れた顔をしながら言うのは、コタロー先輩だ。
小さくて小動物系のくせに、喋ると毒をハキハキと吐く男前な先輩。
あ。
小さいってコタロー先輩に言ったら、ガチで殴られるっすよ?
これも気を付けて?
「…………はぁ」
なんでこんな事になったのか。
なんて。
原因はひとつ。
悪魔ユズタケの呪いっすよ……もう。
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