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プロローグ
ある土曜日の夕方、俺は今一目惚れした相手のアパートにいる。
正確に言うと一目惚れしたのち、さっき振られた相手のアパートにいる。
その相手である道ノ下――道は先程から忙しそうにキッチンで昼食作りにいそしんでおり、俺はというと六回目の神経衰弱をしている。対戦相手は道の息子であるぴー太。
本当はうちにかえって五年ぶりの失恋のショックで泣きたかったのになんでこんなことになっているんだか……。
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