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それからも毎日はそれほど変わらずに過ぎていった。
「信さん。お疲れ様です」
休憩中、コンビニから戻ると、野中が休憩室にいた。
「お疲れ、さっきのドリンクコーナーの補充、ありがとうな」
今日はルーティンの作業を早々と終わらせ、以前から不満のあったドリンクコーナーの配置を少し変更することができた。
途中俺の作業に気付いた野中も手伝ってくれた。野中が来てから、早め早めに仕事が進むので作業に余裕がでて、もっとここを良くしようとかいろんなアイデアが浮かんでくる。
「いえ全然。なんてことないです。コーナーやっぱよくなりましたよね。お客さんも使いやすそうですもんね」
「そうだよなー」
野中にそういわれるとなんだか気分がいい。やばい俺、やっぱり最近仕事が楽しいぞ。
「そういえば信さん。あのコンビニには何があるんですか?」
「へ?」
「信さん、いつもコンビニに行くときうれしそうですよ」
「別に、何もないよ。だって……ほら、休憩中だし、俺甘いもの好きだし。そうそう、スイーツのチェックしに行ってるんだよ」
そんなに俺うれしそうにしていたか?まあ、振られちゃった今は、コンビニに行くことでしか、道に会うことはできないからな。
「ふーん。そうですか」
不意に確信を付くようなことを言われ慌てる。恥ずかしくってボリボリ頭をかいてしまう。
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