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また、沈黙が流れる。
とりあえず、引っ張った腕は離した。
気まずい。
何か……何か話題を……。
そうだ!
「なぁ、お前なんで泣いてたんだ?」
「え?」
「え?いや、完璧超人様が泣いてるとは思わず……」
「完璧超人……様?」
しまった……。
本人目の前にして「完璧超人」様はマズイだろ。
「え?あ、いや、文武両道で容姿端麗で?……えーと、なんて言うかさ凄いね?……みたいな」
何を言ってる俺!!誤魔化しきれてないというより、誤魔化す気もないな。
ほら、キョトンとした顔で俺を見てるもん!!
「そう。僕は陰でそう呼ばれてるのか」
「いや、その……はい」
また、沈黙が流れる。
俺は罪悪感でいっぱいだ。
だが、今度は彼が先に口を開いた。
「完璧超人じゃ、ないよ」
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