続き

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   万人が納得するような答えは、人間関係においては無いのかもしれない。  人それぞれ、生きてきた経験がある。  人それぞれ、経験からくる価値観がある。  人それぞれの正義があって。  人それぞれの生き様がある。  そして私の経験で、私の価値観で、私の正義で、私の生き様で。  私は判断し、勇人との関係を終わらせる決断をした。  その判断を、マスターは肯定してくれた。  物事の成否は、結果が出てから判断できる。その受け取り方によっても、成否は違ってくるとしてもだけど。ただ他の人が正しいと言ってくれれば、自分が正しかったと思う事が出来る。  それは、楓や屯田林くんも。  三人が、それを言葉にしてくれた訳じゃない。だけど、そうだろうって思う事が出来た。  少なくとも、私は間違ってはいなかった。 「はぁ、終わっちゃったんですねぇ」 「後悔しているのですか?」
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