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「俺がその昔、ホストクラブの店長だった時。客の女の子が、ホストに騙されながらも、フラれた時には泣いていたもんだが」
「それとは、状況が違いますよ」
「あぁ、そうかいそうかい」
的外れな事を言う岡田さんに私は冷たく対応すると、からかい甲斐が無いと思ったみたい。
それで、標的を楓たちに変える。
楓が、屯田林くんをここに連れてきたのは初めての事。屯田林くんどころか、男子を連れてきたのだって初めて。
あの娘の恋愛事情は、岡田さんも知っている。
こうなると、二人の仲睦まじい姿は、あの人の格好の標的になるだろう。私から顔は見えないけど、岡田さんのニヤける顔が思い浮かぶ。
私とマスターは、苦笑いを浮かべて顔を見合わせる事しか出来なかった。
楓たちは、いい感じなのに。
岡田さんが、変な邪魔をしなければいいのにと思う。そこには、二人が付き合って欲しい気持ちがある。
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