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           three    私と楓と屯田林くんは、夜道を歩きシェアハウスの方へ。  屯田林くんは、私たちを送ってくれている。  関東地方は梅雨入り宣言されたのに、それから二日は雨らしい雨が降っていなかった。  まだ、梅雨入り前なんじゃないの?  そう思っていた私を、あざ笑うみたいに大粒の雨が急に降り出してくる。梅雨の雨というより、スコールとかゲリラ豪雨のような強さ。  普段なら気分が滅入るところ。  だけど私は、この雨が今夜の悪い気分を洗い流してくれると思う事にした。そうでもなければ、さっきまでの事をウジウジと考えてしまいそうだったから。  私たちは【カップ オア グラス】へ。  今日こそは、行かないつもりだった。それなのに、雨の強さからして、一番近い避難所を考えたらあそこしか無かった。  コンビニで、ビニール傘を買いに行くより、濡れないで済みそうだったし。
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