9人が本棚に入れています
本棚に追加
「この前は、随分と心配していましたからね」
「はい、それは私の考え過ぎでした。そのせいか最後には、勇人が少し可哀想って思っちゃったりしましたし」
「若葉さんは、本当に優しいのですね」
「別に、そんなんじゃ無いですよ。彼氏としては、今でも最低だって思ってますし」
「では、何が可哀想なのでしょう」
「何というか、あんな風な考え方しか出来なくなっちゃってた、勇人という人が可哀想だなって」
「男性としてでは無く、一人の人としてという事でしょうか」
「人としてというか、他人としてかもしれません」
冷たい言い方だけど、無関係の他人として見たならば、勇人という人は可哀想って思える。それが、直接関わるとなると、そんな事は言ってられなくなるけど。
可哀想って気持ちは、結局哀れみなのかもしれないけど。
関係が断ち切られた途端に、アカの他人のように勇人の事を哀れんでる私。
最初のコメントを投稿しよう!