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「おはよー」
清尾くんと優梨愛の席は前後の配置。
「清尾くんと優梨愛って、中学一緒だったっけ?」
「ううん、違うよ。清尾は・・・」
「俺ね、私立の中学行ってたから、一緒じゃなかったんだ」
優梨愛が喋ろうとするのを遮って、清尾くんが急に話に参加してきた。
優梨愛は慣れているのか、うんうんと頷いているだけ。
「じゃあ、清尾って頭良いの?」
こちらからも、また1人が参加。
間違いなく、春輝の声。
「俺、勉強嫌い」
「それってイヤミ?」
優梨愛が、清尾くんを鋭い目で見つめる。
けど、瞳の奥が、微笑んでいるから全然説得力がない。
「あ、もう予鈴鳴っちゃうよ。清尾くん準備!」
まだ課題を出せていない清尾くんに、言ったものの・・・
「起立」
少し遅かったみたい。
担任が教室に来て、HRが始まった。
清尾くんは、急いで準備しようとしたせいで、バッグの中身の全てを下に落としてしまった。
私と優梨愛で拾うのを手伝ったけど、そうしながら2人で笑っていた。
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