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私の名前は、ルツ。ルツ=ヘルマン。
西ドイツベルリン在中の16歳。
得意な学科は世界史、好きな作家は森鴎外。(母~読み聞かせられた舞姫の話が好き。冒頭だけだけど。)
物語や小説は好きだけど、自分で文章に著すのはちょっと苦手かもしれない。
・・・・最近、ちょっとしたことですぐに眠くなるの...季候のせいかなぁ。
ほら、またそれで先生に怒られた。
これで何回目だったろうか?
窓から景色を眺める。穏やかで、均衡で、良いところである。でも、、閉鎖感は否めなかった。
なぜ、そこに壁があるのだろうか?
生まれた時からそこにあって、当たり前のように育った。
でも私にとって、不思議でならなかった。
母の家族が、壁の向こうにいてもう何年と顔を会わせていない。
父は、壁の向こうからやって来て、母と恋愛をし、私が生まれた。
そのあと、直ぐに壁の向こうに帰ってしまったんだって。
つまり、父は壁の向こうからやってきた渡り鳥みたいなもの?
私は、渡り鳥の娘なの?
鳥ならば、あの壁の向こうまで飛んではいけないの?
母は、私の質問には応えてくれない。
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