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--俺が再び、意識を取り戻すまでどれだけの時間を要したのだろうか?
ぼんやりと瞼を持上げると、そこには
真っ白な太陽?の微笑みがあった。黄金色の光で俺の身体を包み込む。
暖かな感触が首筋に伝わった。
「お目覚めですか?ホクト…。」
ウタだ。あの時のウタの続き--?
頭の後ろに、音符の風船?ふわふわで
ぷよぷよで、ツルツルで、いい香り…
「どうやら意識を保てたようですね。」
ギクリ!
--どうやらそれは仏頂面の男声色。
驚いてそちらに意識を向けると、殆ど俺に背中を向けた形、やや大柄で体格の好い身体をした人物が、少し離れた地べたにあぐらをかいて座っていた。
頭がまんまるの布に被われている。
--まるで、テントの壁絵に張り付いた
満月みたいだなぁ…
なんてことを考えたら、太陽が俺の真上でクスクスと笑った。
「筒抜けですよ、ホクト=ニシオギ。
貴方はまだ、この世界での身体に馴染んでいない。あまり不用意な意識(ハツゲン)は慎んだ方がいい。」
頬杖をついた側を尻目に、頭を風船のような布で巻いた褐色の男は意う。
「あんまりだわ。彼はまだ生まれたばかり、そういったのはアブドル、貴方でしょう?」
太陽が、振り向かない月に話しかけた。
--アブドル?
「あぁ、紹介が遅れたわね。彼は…」
「私が自分でします。その前に、ホクトを膝元から離していただけますか?
クレイン様…」
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