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code,13 乖離
ーな...
信じられない。アブドルに限って、クレインを全くの別人に扱うだなんて...?
-そりゃ、確かにクレインは一度生まれ直しているから...以前とは雰囲気だってかわるさ、それにまだまだあの頃までに成長するのだってきっかけとかタイミングとか-
「そういう問題ではありません!あの方はもう本質から違う、私の..識っていたクレイン様とは..」
アブドルは、長い両腕で自分の身体を抱え込み項垂れた。
ーどうして..そんな単純な理由でクレインから離れたのか?
「いいえ、違うわ。少なくともここにいる仲間たちとの総意よ。」
ーリーフォア、..あれから、リーウォンはどうしてた?
「あいつは、クレイン側よ!ホクトとは会わなかった訳ね..今度会ったら見てなさいよ!」
暫く見ないうちに、リーフォアは大分成熟していた。ホクトも、現実の北斗に追いつく位の成長ぶりだが..。なんだか、いきなり大人びた少女に残念な気持ちがあった。
「ねーねー、とにかく話を戻そうよ?」
ぐいっ、とホクトの腕を引っ張り身を引き寄せたのはマイクだ。
「僕は単純にこっちのルートに興味があったんだ。ホクトもゲットしたし正解だったね!」
ーなんだか楽しそうだな、おい。
「まぁね♪ホクトがキーパーソンなのは、今も変わっちゃないし、むしろこっちに対応してくれて良かったし!」
ー....だけどクレインは....
「あっち側は、新規の仲間をどんどんゲットしてるみたい。もちろんルートチェックしてるから正規の人物で安心だって。」
ーそうか..って、クレインと連絡とりあってるのか?!あの勢いなのに..
「違う違う!」
そう言うと、マイクはホクトの頭にガボッと妙なものを被せた。
ーな、なんだよこの奇妙なものは!?
『スクリーンゴーグル。グラスルートのデータを即チェックできる優れものだ』
耳に直接音声が流れたと同時に、右目にあてがわれたプラ板から、難しい組織図が表示された。
ーうわっ!?なんだよこれー!!?すいへーりーべ、ぼくのふね...
ホクトはこんらんしている....
『そうかそうか、そんなに気に入ってくれたか!そのゴーグルの活用法はだなー』
〰️ちよっとまてアヅマ!お前は今何処にいるんだ!
「おそらく、聞くまでない質問だと思いますが?」
話の腰を折られたアブドルが、目の前で睨んでいた。
『ホクト!ボクの声も聞こえてる?!』
ーあ、その意識はモーリンだね?君もそっち側なのか..
『そうだよ!アヅマに着いてってこっちの状況を記事に起こしてる訳ね♪やりがいあって楽しいよ!』
ーふーん..君も、この妙なゴーグル被ってる訳?ご苦労様だ
『まぁね!慣れると色々便利だよー!翻訳機能も付いてるから。他にもギミックあるみたいよ!』
ーわわっ、なんだよそのギミックてのは!『いい質問だホクト君!!その言葉を待っていたよ✨』
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