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--テントが張ってあった場所は、既に跡形もなく荒野が広がり、目の前には巨大な竜巻が発生していた。旋風が鋭利な刃物みたく、そこいらの岩という岩、申し訳程度に生えた雑木や草むらを切り刻み、削り取り、吹き飛ばしていった。
アブドルの指揮でいつの間にか数人が群がり、突風を取り囲む陣営を象っていた。陣は、荒ぶる竜巻に怯む事をせず逆に地面のない場所へ逃がさないように、竜巻を追い込んでいく。
頃合いをみて、アブドルが単独で向かっていき突風の螺旋階段をヒラリヒラリと障害物をかわして昇っていく。やがて頂上まで達した彼は、そこから一気に中心部へと落下した!
--カッシーーン--!--
--何らかの手応えがあったような音と同時に目に刺さるような閃光が走り、断末魔ともいえる強風が俺を吹き飛ばした!
そこでまた、俺の意識は、絶えた。
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