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「分かってますよ」
エレベーターに乗り込むまで3人を見送って
「さて」
バッカス一の曲者は
にっこりと笑う。
「やっと2人きりになれたね、ミイちゃん」
「な、なんですか……それっ」
人目もはばからず事務所の入り口で
僕の肩を抱く。
「ていうか、みんな見てますよっ……」
「あたりまえじゃない、君の相手――僕だよ?」
もう何度も経験してるけど慣れない。
バッカスの初瀬心として装った時の彼は
本当に自信たっぷり。
眼鏡にジャージ姿でゲームばかりしてる
寮で見るオタク青年とは別人だ。
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