第12章 白昼夢

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「よし、遊びに行こう」 「あの、聞いてなかったですか?レッスンサボるなって東堂さんが」 「そりゃ、真面目に行くって思ってないから言うのさ」 いけしゃあしゃあと間延びして。 「だけど……愛理さんは……?」 「あいつはもうダンススタジオだろうな。多分夜まで帰ってこないよ。ほら、いるだろ?なんかあるとよりストイックに打ち込むタイプの人間って」 「はあ……」 「僕は逆だ」 胸を張って言ってのける。 「何かあった時はとことん楽しんで忘れる――享楽主義」 あまりにも堂々と言うものだから――。
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