第12章 白昼夢

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特に僕に至っては とにかく昨日から 生きた心地はしなかった。 いや……。 事件は意外なほどあっけなく片付いたんだ。 悠月さんに気を取られている隙に ココさんがナイフを握った女の腕を蹴り上げた。 驚いたのは 夕べ僕がやったとおりの型だったことで。 「才能だろ?ダンスも歌も一度見たら完全にコピーする。空手は初めてだったけどなんとなくいけたぜ」 誰も聞いちゃいないのに くどくど力説するココさんの横を。 警備員に取り押さえられた女は 大騒ぎしながら引きずられて行った。
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