第12章 白昼夢

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僕のせいだ。 たしかにみんな僕のせい――。 僕が出て行って丸く収まるのなら。 社長にそう言って 許してもらうしかない。 「あの、社長……」 おそるおそる僕が声をかけたところで ぐるりと回転イスが向きを変え。 「いやぁ……トレビアンだよ!しょっぱなからまさにドラマチックな展開だ!」 「えっ……?」 新聞を手に 満面の笑みで立ち上がった社長は 「マジでいい仕事したぞ?猫ちゃん」 どうして……? 僕に向かって握手を求めて来る。
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