第1章

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翌朝、数か月ぶりに、都乃から電話があった。  「あれから気になっていたんだけど、出張や会議とかで忙しくて、連絡できなかったよ、ごめんね。」  「大丈夫だよ、ありがとね。」  「今日、久しぶりにオフなんだけど、空いてる?空いてるよね?」  「なんで?なんで空いてるって決めつけるわけ?」  「じゃあ、何かあるの?」  「ないけど…。」  「ほら、やっぱり空いてんじゃん!」  「そうだけど…。」  彼女のいる啓斗や家庭のある白井とつながってはいるものの、2番目の女から脱しきれない冬華は、それを思い知らされて、少し機嫌を損ねてしまった。  啓斗とのことは知っていても、白井とは何でもないと思っている都乃なので、冬華の複雑な想いとは温度差があり、正確な気持ちを察し切れてはいなかった。  冬華は少し不機嫌ながらも、都乃とショッピングに行く約束をしてしまった。  スカート作りは、帰ってから取り掛かることにした。
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