1人が本棚に入れています
本棚に追加
自宅に戻り、買ってきた雑貨を片付け、ソファに横たわった。
そして、そのまま仮眠してしまった。
夕方になり、冬華は携帯の着信音で目が覚めた。
「はい。」
「冬華?俺、啓斗。今日、そっち行っていいか?」
「…啓斗、久しぶりだね。でも、ごめん、これから用事があって出かけるの。」
「そうなんだ。元気か?」
「うん。啓斗は最近どう?」
「ああ、俺も元気。じゃあ、またな。」
啓斗は、冬華が出かける準備で忙しいと思い、すぐに電話を切ってしまった。
冬華に用事などなかったが、もう啓斗には会わないつもりだった。
二股と不倫、どちらも続けることは可能なのかも知れないが、変なところで冬華は律儀で、両方と付き合うつもりはなく、今は白井に一途に向き合っているのだった。
そうして、その日の長い夜を趣味の裁縫で過ごす冬華であった。
最初のコメントを投稿しよう!