2人が本棚に入れています
本棚に追加
「優里亜」は中学の時の友達で、佐奈も知っていた。
友達と言っても、佐奈ほど頻繁に連絡を取り合うような間柄ではなかったが、仲は良かった。
「優里亜・・・何で?」
涙が溢れてきた。
(優里亜が亮を紹介してくれて、私と亮が付き合う事になったはずなのに・・・)
頭の中は大混乱していた。
そして・・・。
私は、無意識に身を潜めていたパンコーナーから出入口まで走り出し、佐奈が呼んだ事にも全く気付かず・・・
キキーッ!!ドンッ!!
・・・こんな変な音がした事だけは覚えている。
「・・・みすず!美鈴!」
(誰かが私を呼んでる・・・)
「美鈴!」
「・・・さ・・・な・・・?」
「・・・バカ!!何やってんの!!」
「え・・・私・・・?」
「ちょっと~危ないですよ~!いきなり飛び出しちゃ!!」
「あ・・・え・・・?す・・・すみません・・・」
「とりあえず、病院行こ!!」
「もう飛び出しちゃダメですよ~」
と言って、車の運転手は去って行った。
最初のコメントを投稿しよう!